いま住んでいる場所が終の棲家になる

2018.09.18

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4の作例:横浜の街01

SONY α7R2 / Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4

千葉で生れて茨城と広島で育ち東京に漂い横浜に落ち着いた僕にとって、地元と呼べる場所はないに等しい。東京だけでも江戸川区、足立区、葛飾区、渋谷区と転々と住処を変えてきた。川崎市はは2箇所、横浜市は4箇所と、自分が嫌になるほど引っ越しをして今に至る。もちろん警察の捜査網から身を隠してきたわけじゃないし、借金返済から逃げてきたわけじゃないが、色々あって色々な場所に住んできたわけだ。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4の作例:横浜の街02

SONY α7R2 / Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4

暮らしてる人に失礼を承知で発言すると、僕が生まれた町は何もない過疎地で、東京はただただ汚い街だ。批判を承知でさらに発言すると、いま暮らしている街、みなとみらい周辺の横浜はすこぶるいい街だと思う。便利なものは大体近くにあるし、観光地特有のゆったりとした空気感もある。日照面積は広く、風通しもいい。地方都市らしくローカルな世界も近くにある。高いところから俯瞰で街を見ると東京と変わらずごちゃごちゃちまちまギュウギュウな感じだが、みなとみらい周辺を歩くとすぐにその良さがわかってもらえると思う。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4の作例:横浜の街05

SONY α7R2 / Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4で横浜の街を撮る。金属的で骨太のボディでありながら262gという軽量のこのレンズはポートレートから風景まで、実にいい仕事をしてくれる万能レンズだ。35mmという平凡な画角も、このレンズで撮れば情緒的で印象的な1枚となる。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4の作例:横浜の街03

SONY α7R2 / Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4

住みたい街ランキング、というのを見ると横浜はいつも上位にランキングしている。「住みたい街」なのだから現在暮らしていない人の意見ということだろう。いつか横浜あたりに住んで…、と思っている人が多いようだ。いつか田舎暮らしでも…。いつかハワイに移住して…。いつかヨーロッパ旅行に…。いつかフルサイズのカメラを…。いつか…。忙しい日々を送りながら誰でも自分なりの「いつか…」を持っている。現在、そしてまだ見ぬ未来。ただ、残念なことに僕らの一生は、来年も再来年も必ず続くとは限らない。末期がんで数年しか生きられなくなるかもしれないし、明日車に跳ねられて即死するかもしれない。

Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4の作例:横浜の街04

SONY α7R2 / Voigtlander NOKTON Classic 35mm F1.4

ふいに死んでしまったときに、現在の場所が最終地点となる。人生が終わってしまえば「いつか」は消え去り、現在の場所、現在の生活、現在の姿が自分の最後のあり方となる。いま自分がいる場所がベストなのか?という問いは、仮に明日自分が死んだらという前提で考えた方がいい。